相続人が多くて話がまとまらない場合(遺産分割協議)
遺産の相続手続きをするためには、まずは戸籍収集によって法定相続人を確認したうえで、相続人全員で遺産分割協議を行う必要があります。
遺産を分割して、預金の引き出しや不動産の名義変更をするためは
① 遺産の分割内容について相続人全員の合意が必要です。
相続人が大勢になると、どのように遺産を分けるべきか、ということを話し合うだけでも大変です。
そのため、遺産分割協議がまとまらないことも珍しくありません。しかし、相続した預金の引き出しや不動産の名義変更をするためには、相続人全員の合意が必要です。
② 相続人全員による遺産分割協議書への押印が必要です。
また、相続人全員が遺産分割の内容について合意したとしても、各種相続手続きをするためには、全員が合意したことを証明しなければなりません。
その証明書となるのが遺産分割協議書で、遺産の分割内容について全員の押印と印鑑証明書を準備する必要があります。
しかし、相続人が多く、さらに、遠方にお住まいの相続人がいる場合は、押印のための書類のやり取りや確認だけでも膨大な時間がかかってしまいます。
当事務所の遺産分割サポートサービス
相続の手続きをするためには、遺産分割の内容に相続人全員が合意をしたうえで、全員の実印と印鑑証明書を準備する必要がありますので、相続人が大勢いる場合、話し合いや書類のやり取りが非常に煩雑になります。
そこで、当事務所にご依頼いただければ、相続人の調査から遺産分割協議書の作成、およびその取り交わしをサポートいたします。
また、遺産の分け方についても第三者として中立な立場でアドバイスを行い、遺産分割協議をスムーズに進めます。
※あくまでも特定の相続人の味方ではなく公平な第三者の立場としてのお手伝いになります。
もちろん、その後の遺産分割協議書や登記申請書等の書類作成やその取り交わしについてもまとめてサポートいたします。
第三者である専門家がアドバイスを行うことで、法律的にも感情的にも円満な遺産分割を行い、争いに発展し相続人同士の関係が悪化することを防ぎます。
遺産分割サポートサービスの詳細はこちら>>
相続人が多くて話がまとまらないケースを解決した事例
1.被相続人は、病気で何年も意思能力もなく寝たきりで、相続人の一人である弟が成年後見人となり看護していました。やがて、被相続人が亡くなり、兄弟7名で遺産分割することになり、当事務所で全員が集まれるよう手配し、話し合いの場を設けたのですが、初めはただ紛糾するばかりでした。しかし、当事務所で、遺産に関する詳細な資料を用意しており、1年ほど掛かりましたが、ようやく法定相続分での分割ということで解決しました。
2.法定相続人の中に行方不明者がおり、被相続人死亡後も何年も遺産分割協議ができず放置されていたケースですが、相談を受け、行方不明の兄弟の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に、不在者財産管理人選任の申立をしました。そこは遠方だったので、管理人には大阪の、提携している弁護士を推薦し、管轄の家庭裁判所に受理されたことで、本件はスムーズに解決に至りました。
3.高齢の被相続人が亡くなり、当事務所で依頼を受けて相続人の調査をすると、その被相続人が若いころ、ある女性を養女にしており、その後、離縁もしていないことが判明しました。相続人の誰も知らない新たな相続人の出現です。その養女はもう亡くなっていましたが、その相続人を探して説明の手紙を出したところ、皆さん、自分たちも全く知らない方の財産を手に入れようとは思わないということで、当事務所が通知をした時が死亡を知ったときであり、それから3か月以内ですので、家庭裁判所で相続放棄の手続きをし、本件は解決に至りました。
4.被相続人の方が公正証書遺言作成のため、公証人に病院まで出張を依頼したものの、容体が急変して、遺言は作成されないまま死亡。相続人は兄弟や甥姪の7名で、紛糾しましたが、当事務所が管轄の家庭裁判所に遺産分割調停を申し立て、2年ほどかかりましたが、無事調停が成立しました。